昔の自分が書いたコードや資料を見て、「なぜこうしたんだっけ?」と困った経験はありませんか。
コードや成果物そのものは残っていても、当時の判断理由が残っていないと、後から直すときに時間がかかります。

特にSEやエンジニアの仕事では、完璧な設計書を書く時間がない場面も多いものです。
そんなときに役立つのが、「迷った判断の理由を1行だけ残す」という習慣です。

コードは読めても、理由までは読めない

プログラムのコードや設計書は、後から見返すことができます。
しかし、「なぜこの作りにしたのか」までは、何も残していなければ分かりません。

たとえば、半年後に自分や別のメンバーが修正するとき、こんな疑問が出ることがあります。

  • なぜこの処理を分けたのか
  • なぜこの制限を入れたのか
  • なぜこの条件だけ例外扱いにしたのか
  • なぜ別の方法ではなく、この実装にしたのか

この理由が分からないと、修正してよいのか判断しづらくなります。
結果として、調査に時間がかかったり、不要な手戻りが増えたりします。

完璧な設計書でなくてもいい

「理由を残す」と聞くと、きれいな設計書を作らなければいけないと思うかもしれません。
でも、毎回しっかりした資料を作るのは大変です。

大事なのは、すべてを細かく書くことではありません。
迷ったところや、後から見た人が悩みそうなところだけ、短く残すことです。

たとえば、こんな1行で十分です。

  • この処理は今後増えそうなので分けた
  • この制限は誤操作を防ぐために入れた
  • この条件は過去の問い合わせ対応のために残した
  • 一時対応なので、次回改修時に見直す

これだけでも、後から見た人にとっては大きな手がかりになります。

「理由メモ」は未来の自分への引き継ぎ

コードは「今の答え」です。
一方で、理由メモは「未来への引き継ぎ」です。

今の自分には当たり前に思える判断でも、数週間後、数か月後には忘れてしまいます。
まして、別のメンバーが見る場合は、当時の背景を知ることができません。

だからこそ、判断理由を1行残しておくと、チーム全体の修正スピードが上がります。
レビューや問い合わせ対応でも、「なぜそうしたか」を説明しやすくなります。

残す場所はどこでもいい

理由を残す場所は、必ずしも正式な設計書である必要はありません。

  • コードコメント
  • チケットのメモ
  • プルリクエストの説明
  • チャットの記録
  • 簡単なメモ帳

チームで見返しやすい場所に残せるなら、それで十分です。
大切なのは、完璧な形式よりも「後から判断できる材料」を残すことです。

まとめ

後から困らない仕事をするために、必ずしも立派な設計書が必要なわけではありません。
まずは、迷った設計判断だけでいいので、理由を1行残してみましょう。

「なぜこの作りにしたのか」が残っているだけで、未来の自分やチームが助かります。
完璧な資料より、判断理由の1行。今日の作業から試せる小さな仕事術です。


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