データ移行の作業が終わり、新しいシステムに予定どおりの件数が入っている。
ここまで確認できると、ひと安心したくなります。
しかし、件数が合っていても、顧客名が文字化けしていたり、必要な項目が空欄になっていたりする可能性があります。データ移行では、「全部入ったか」だけでなく「正しく使える状態か」まで確認することが大切です。
件数が合っていても安心できない理由
データ移行では、移行前と移行後の件数確認が欠かせません。件数に差があれば、データの抜けや重複を疑う必要があるからです。
ただし、件数の一致だけではデータの中身まで保証できません。
たとえば、1,000件のデータが移行先にも1,000件入っていたとしても、次のような問題が残っていることがあります。
- 顧客名や住所が文字化けしている
- 本来値が入る項目が空欄になっている
- 日付の形式や値が変わっている
この状態で本番運用を始めると、画面を使った利用者からの問い合わせや、移行後の修正作業につながります。
移行後は「件数・文字・日付」を見る
確認項目が多すぎると、何から見ればよいか迷います。まずは次の3つを基本の確認軸にすると整理しやすくなります。
1.件数
移行前と移行後のデータ件数を比較します。
単純な合計件数だけでなく、必要に応じてデータの種類や状態ごとの件数も確認すると、特定のデータだけ抜けているケースに気づきやすくなります。
2.文字
氏名、住所、備考など、文字が入る項目を実際の画面で確認します。
特に見ておきたいのは、次のような状態です。
- 日本語が正しく表示されているか
- 記号や特殊な文字が崩れていないか
- 値が途中で切れていないか
- 本来値がある項目が空欄になっていないか
件数では見つけられない問題だからこそ、中身を開いて確認する必要があります。
3.日付
登録日、更新日、契約日などの日付項目も確認します。
移行前後のデータを見比べ、年月日が変わっていないか、画面上で意図した形式になっているかをチェックします。業務上重要な日付は、いくつか具体的なデータを選んで比較すると確認しやすくなります。
「入っている」と「使える」は別の確認
データ移行に限らず、システムの確認では数字だけを見て完了と判断しがちです。
しかし、利用者にとって重要なのは、データが存在することではなく、正しい内容で使えることです。
移行確認では、次の二つをセットで考えると分かりやすくなります。
- 数が合っているか
- 中身が正しく使えるか
この視点を持つだけでも、本番後に慌てる可能性を減らせます。
まとめ
データ移行では、件数の一致を確認するだけで終わらせず、「件数・文字・日付」の3つを先に確認しましょう。
まずは現在使っている移行後チェックリストに、次の項目を追加してみてください。
- 件数は合っているか
- 文字化けや空欄はないか
- 日付は正しいか
「全部入った」だけでなく、「正しく使える」ところまで確認して、データ移行を完了させることが大切です。

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