トラブルが起きると、頭の中が一気に散らかります。
「たぶんこれが原因です」
「前にも似たことがありました」
「リリースの影響かも…」
現場では、こうした“仮説”が飛び交いがちです。
もちろん、原因を考えること自体は大切です。
でも実は、トラブル時に信頼されやすい人は、最初から名探偵みたいに推理する人ではありません。
まず「状況を整理できる人」です。
焦るほど、「たぶん」が増える
案件が大変になると、人は焦ります。
すると、
- まだ確認していないこと
- 実際に起きている事実
- 個人の予想
これらが、頭の中で混ざり始めます。
そして怖いのが、予想を“事実っぽく”話してしまうことです。
たとえば、
「たぶん今回のリリースが原因です」
この一言。
言った本人は軽い仮説のつもりでも、周囲には「原因が特定された」と伝わる場合があります。
結果として、現場が余計にザワつくこともあります。
AIは「名探偵」より「ホワイトボード係」に向いている
ここで役立つのがAIです。
ただし、使い方が重要です。
AIに、
「原因を特定して」
と丸投げするより、
- 今わかっている事実
- まだ未確認のこと
- 次に確認する順番
を整理させる方が、かなり実務的です。
たとえば、
- 昨日のリリース後からエラーが増えた
- 影響範囲は一部ユーザーのみ
- ログ確認はまだ実施していない
こういう情報をAIに渡して、
「事実・未確認事項・次の確認項目に分けて整理して」
と依頼する。
すると、頭の中の混線がかなり減ります。
「原因はこれです」より信頼される報告
現場で安心感を与える人は、断定が早い人ではありません。
むしろ、
「現時点で確認できている事実はこれです」
「次にここを確認します」
と言える人です。
これは、逃げではありません。
“不確定なことを不確定と言える力”です。
AI時代になるほど、この力は価値が上がると思います。
なぜなら、AIは「それっぽい答え」を高速で出せるからです。
だからこそ、人間側には、
- 情報を整理する力
- 優先順位を決める力
- 混乱を落ち着かせる力
が求められるようになります。
AI時代に評価されるSEとは
これから評価されやすいのは、
「AIで即答する人」だけではありません。
むしろ、
「AIを使って状況を整えられる人」
です。
特にトラブル時は、
- 派手な推理
- 自信満々の断定
よりも、
- 現状整理
- 確認順序
- 冷静な共有
の方が、チームを助けます。
AIは万能な探偵ではありません。
でも、“整理を手伝ってくれる優秀なホワイトボード係”にはなれます。
それだけでも、現場ではかなり強いです。
まとめ
トラブル時ほど、人は「正解」を急ぎます。
でも実際に信頼されるのは、
- 事実を分けて考えられる人
- 未確認を未確認と言える人
- 次の一手を整理できる人
です。
AI時代のSEに必要なのは、
答えを急ぐ力だけではなく、混乱を整理する力なのかもしれません。

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